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よく飛ぶ女
2025年02月12日
私は日々に疲れた時や一年の節目節目で、よく一人旅へ行く。去年の年末も例に漏れず、一人いそいそと韓国へ飛んだ。映画を観るとちょうど一番盛り上がるタイミングで到着してしまう程の短いフライト時間だが、空港を出るとそこは異国の地。日本より少し冷たい空気、飛び交う韓国語、ペディンを着た色とりどりの人々が行き交う様に、毎回心が躍ってしまう。
さて、韓国に着いたらまず最初にすることは決まっている。それは、ユッケをたらふく食べることだ。今回行ったのは、現地の芸能人もよく訪れるというユッケビビンバの超有名店である。ユッケ好きとしてこちらもハードルを高めに設定して挑んだが、まさに完敗。口の中でとろける柔らかく新鮮なユッケと香り高いごま油のハーモニーに、思わずのけぞってしまった。
次の日はショッピングやカフェなどを楽しんだ後、冷えた身体を温めるべくチムジルバン(岩盤浴を含む様々な設備を揃えた、温浴施設)へ行った。入り口が地下にあったため階段を降りて目の前のドアを開けたところ、なんとそれはトラップ(従業員入り口)であった。てっきり壁があるものと思っていた左側からおもむろに声をかけられた私は、驚きのあまり垂直に飛び上がってしまった。それを見たアジュンマ(年齢が比較的高めの女性)は静かに従業員入り口を閉め直した後、言葉を発するでもなくしげしげと私を見て苦笑していた。恥ずかしさ由に危うくそのまま帰ろうかと思った。しかしその後、他のアジュンマたちに「イエッポヨ〜、ミスコリア〜」などと雑に褒められた私は軽率に気を取り直し、心も体もあったまってホテルに帰ったのであった。言語などなくとも人は通じ合えるとは言うけれど、やはり言葉は偉大なるものなり。
最終日も満喫したすぎてつい朝六時にタッカンマリを食べに行ってしまったり、うっかり空港に六時間早く着いてしまったので空港内のチムジルバンを訪れたら設備が良く思いがけず大満足してしまったりなどの一幕もあったものの、そういったフリーダムさが許されるところもまた一人旅の醍醐味である。
いつになるか分からないけれど、いずれインドへ一人旅に行きたいと思っている。最近インド一人旅に行ったという友人が複数人いるので、微に入り細を穿ち体験談を聞き出して来るつもりだ。
まだ見ぬ世界、未知なる文化を前にして、私は一体何を思うだろう。
少なくとも、驚きのあまり垂直飛びを披露してしまうことはまず間違いない。
Y
趣味:旅行